熱中症の後遺症・予防と対策

熱中症の後遺症でしょうか?食欲が無い日々が続きました

地球の温暖化の影響により、この数年の夏は本当に暑くて高齢者の方々に熱中症が増えています。高齢になると気温の変化に鈍感になるようで、このことが熱中症が高齢者に多い原因と言われています。親の介護計画についての打ち合わせで病院に行く時間帯は基本的に平日の昼間です。夏の一番暑い時期でも昼過ぎに来て下さいという事が多く、暑い最中を出掛ける事がありました。病院の場所は一般の交通機関を使うと不便で時間が掛かり、自転車で行くのが手軽という事もあり、水筒に飲料水を用意して出掛けました。

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途中で喉が乾くと頻繁に水分を補給したつもりでしたが、1時間程で病院に到着した頃にはかなり疲労している自分に気づきました。それでも何とかソーシャルワーカー、介護士、リハビリ医の方々との面談を終えて父親に面会し帰路に着きました。ただ何となく体調が普段と違います。

軽い朝食しか摂っていなかったのに、普段なら空腹になる時間にもかかわらず全く食欲がありません。そのまま帰る事にしましたが、さすがに暑くて途中に何度かショッピングセンターに寄って飲み物を買いながら涼みました。涼んでも十分に回復することも無く、それでも何とか帰宅しました。

何か食べた方が良いと考え、コンビニでサンドイッチとアイスコーヒーを買って家で食べました。成人の男性なら足らない量ですが、それでもやっと食べたと記憶しています。その日の夕食も何とか自分の分を食べましたが、やはり空腹になってという物では無くて、何とか体に入れるという物でした。食欲が低下した以外は特に何か症状も出なかったので、そのまま病院に行くこともありませんでした。

以後2週間ぐらい食欲が無い日々を過ごしました。食欲が無い人生など想像できなかった自分にとって、食事を取らなくてはと無理に食事をする日々が続きました。家族に知られる事を警戒して普通に食べる事が辛いと生まれて初めて感じた日々でした。今になって考えますと、これは軽い熱中症とその後遺症だったようです。

熱中症対策は重要

学生時代は体育会系で病気とは無縁だったのに、親の介護が始まってからは何となく体調不良を経験するようになったのは何故なのか?調べだしたところ、やはりストレスによる自律神経の失調症などがあるようです。もう一つは熱中症に対する自分の知識の無さも原因でした。例えば熱中症にならない為に水分の補給が重要だと言われますが、飲むタイミングについてはあまり注意されません。普通は「喉が渇いた」ら水を飲むのですが「喉が渇いた」というのは既に体の中の水分が失われているというのです。

熱中症予防の水分補給は外で動いている場合は30分毎に、建物の中でも1時間毎にはしなくてはならないそうです。また水分なら何でも良いという訳ではなくて、塩分が含まれたスポーツドリンクが適していると言われています。その根拠は人間の体の血液に近い成分な為に吸収が良いからと言われていましが、他にも理由があります。筋肉はカリウムカルシウムを使って収縮をコントロールし、汗の発汗をしている為にカリウムとカルシウムが不足するとスムーズな発汗が出来なくなるというのです。沢山汗をかくとこのカリウムとカルシウムなどのミネラルが体から汗と一緒に消耗してしまうので、筋肉の収縮がコントロールできなくなり、体温を下げる汗が出なくなってしまいます。これが熱中症の一つで、最近はこの症状が多く見られるようです。この症状は筋肉の収縮の低下が発汗だけではなく手足や腹筋、背筋に痛みを伴うような麻痺の発症にまで至るそうです。

扇風機は無意味?

暑い部屋で扇風機を使う時代が長かった今の高齢者の世代が、クーラーよりも扇風機を好む傾向もあるようですが、今の暑さでは暑い部屋で扇風機で風を送って多少涼しく感じても、熱いドライヤーの風を浴びているようなものでむしろ危険だと言います。
クーラーで部屋の温度を下げるか、冷蔵庫冷やしたタオルなどを当てて体を冷やす事が重要です。体温よりも気温が上がると体の中に溜まった熱の放出は人間の力では無理になりますので、皮膚の温度を下げることで体の中に溜まった熱の放出を助ける必要がある訳です。暑い部屋で扇風機に当たっていて、発汗だけが進んで脱水症状になったらかなり危険だと言えます。
 

気温42度が限度

目の前に温度計がありますが、最高が40度になっています。この40度を超え更に42度に達すると人間の体内のタンパク質が異変を起こし、卵がゆで卵になるように変質してしまいます。
この変質が起きた細胞は再生できません。これが人体の重要なカ所で発生したら生命の危機です。これが熱中症の最悪のケースだそうで、汗が止まっている、異常に高い体温、めまい、吐き気、血圧低下、肌が青白い、意識に障害がある、等の症状が見られたら緊急入院が必要だと言います。実は親の入院先に出掛けて到着した時点で、めまい吐き気がありました。今にして思えば、少々危なかったのかもしれません。基本的に体力がある人は熱中症に対しての抵抗力や回復力は高いようですが、普通の人でもカリウムを多く含んだ食品(小豆、そら豆、いんげん豆、海苔、パセリ、干しヒジキ、ほうれん草、さといも、じゃがいも、落花生、松の実、バナナなど)を多く摂取することで、熱中症への抵抗力や回復力も高くなるようです。
 

割りとうめぇ

グランドに出掛ける時に水以外に何かあった方が良いと考え、買ったのがこの「割りとうめぇ」です。昨年までは水にアクエリアスの顆粒を混ぜて持っていたのですが、どうも甘くて飲み過ぎるとカロリーを摂取し過ぎる傾向がありました。
この「割りとうめぇ」はスーパーやコンビニで100円程度で売っています。梅干しから種を抜いて半分に割れているのですが、若干の水分を含みつつもカリッとした食感で食べやすく、空腹も緩和してくれます。カロリーも11K(一袋)と低く、塩分の摂取には適しているようです。三菱食品が発売元ですが、ウェッブに商品の宣伝も無く、地味な存在ですが是非お試しください。新しいのを買ったらパッケージの写真を撮影して掲載します。
 

熱中症の後遺症

その後数週間は食欲不振が続きました。これは一般的には大きな後遺症では無いそうです。また軽い頭痛等も多いようですが、熱中症の症状としては軽い部類だそうです。
ただ熱中症の後遺症はモチベーションを大きく引き下げてくれますので、厄介です。病院ではあまり対処してくれないようですが、東洋医学では針を使った治療があるようですね。熱中症に掛かったらしいという昨年のメールを読み返してみますと、発症したらしき日は前の晩に友人と会食し、起きたら体調が悪いのに病院との約束があって、無理して出掛けていたようです。食欲が2週間無かったようで、今年はこの経験を踏まえて過ごしたいものです。

熱中症と自律神経失調症

そもそも熱中症自体が自律神経失調症を原因としている病気です。人間の体が汗により、体内に蓄積された熱を逃がす事が出来なくなる事で体の機能の多くが低下してしまう恐ろしい症状を意味しています。
熱中症に掛かった事で自律神経失調による様々な症状が引き起こされる可能性があります。突然足に力が入らなくなるような症状も熱中症と無関係でも無いと言えます。

食欲不振は暑くて食欲が無いというような軽度の物から、消化そのものが出来ない(消化液が機能しない)という深刻なケースもありますので、軽く考える事は禁物です。熱中症→食欲不振→自律神経失調症→新陳代謝の低下→深刻な症状というように、熱中症の症状は緩和されたのに深刻な問題を引き起こす可能性もあります。