治療とリハビリ(良性発作性頭位めまい症)
「良性発作性頭位めまい症」については、病院に行っても特に治療方法は無く救急外来に駆け込む方も多いとは思いますが、精密検査の後に点滴を打って帰宅になるのが普通だと思います。実は家族が同様の症状を発症して、自分は我慢して直したとも言えませんので救急外来を受診したところ、検査後に点滴を受け帰宅でした。
家族については、色々と出掛ける用事が重なり、睡眠が不十分で疲労が蓄積すると発症するようです。また気圧が低くなり耳にストレスが発生するような環境も良くないようで、飛行機に乗る時は「サイレンシア フライト」や「イヤープレーン」は必需品になってしまいました。医師からは他に血液の流れを潤滑にする薬も処方されていますので、治療と言うよりも予防に近い事を続けています。
リハビリの方法も紹介されていましたが、症状が出ている頃はちょっと引きますね。症状が収まった段階で症状が出る角度に頭を傾け、その角度に慣れる事が再発の防止にもなるようです。今では寝返りも打てますし、外で激しい運動をしても問題なくなりましたので、徐々にですが「良性発作性頭位めまい症」は消滅したと言えるようです。
ただ澤穂希選手がインタビューに応えて「医師からいつ再発してもおかしくない病気」と言われていましたように、今後も精神的、肉体的なバランスの維持には注意したいと思いますが、人生には予測できない事の方が多いので簡単では無いですね。
良性発作性頭位めまい症も怖い
「良性発作性頭位めまい症」は、自分にとっては我慢して頭をあまり動かさなければ収まってしまう病気という認識ですが、普通の人ならその気持ち悪さは耐え難い物かもしれません。事実家族については救急車を呼んだように我慢して直るという物では無かった訳です。そして意外な恐ろしさも分かって来ました。
救急車で家族が搬送される時に、救急隊員の方から家族も私も様々な質問を受けました。家族にとってはその質問自体に応える事が苦痛だったようですが、我慢してでも応えて下さいと言われました。その理由に途中で気づきました。「良性発作性頭位めまい症」の症状は脳梗塞に非常に似ているのです。
「良性発作性頭位めまい症」から脳梗塞になる事は無いようですが、脳梗塞でも似た症状が現れますので、同時に言葉が乱れないか?家族の言葉が普段と変わっていないか?何度も尋ねられました。病院に到着してからはすぐに頭部のCTとなり、特に異常も無くホッとしました。ただすぐに帰れる体調でも無いので、一日だけ入院となりましたが、点滴を受けている間に回復し深夜の帰宅となりました。
年齢を重ねると運動不足による足腰の衰えが有る一方で、過労や睡眠不足による様々な体調不良など心と身体のバランスを取ることの難しさを感じてしまいます。これに介護のストレスや疲労が蓄積すると益々難しい状態になってしまうようです。
なでしこジャパンの澤穂希選手もワールドカップの優勝に続いて、オリンピックでの活躍を期待され、過酷な練習メニューを消化しつつ、過密な飛行機での移動スケジュール等が重なり、見えない部分への疲労が蓄積して「良性発作性頭位めまい症」を発症されたのだろうと推測しています。
昨夜はスウェーデン(20120706・日本時間早朝)に快勝されましたが、自分の体と相談しつつ頑張って頂きたいと応援しております。
良性発作性頭位めまい症の診療は難しい?
「良性発作性頭位めまい症」に対応できる病院は少ないと思います。先にも述べたように家族が発症し、救急車で救急搬送された事は2回ありました。最初は2000年頃だたっと思います。この病院はこの地域ではかなり大きな病院でしたが、血液検査を受けて特に異常が無く血圧にも問題が無いという事で、過労による一時的な発作だろうという事で、早朝の搬送から昼前には帰宅となりました。
家族の場合「良性発作性頭位めまい症」の症状はその日一日だけで、その後は発症する事も無く忘れてしまう程度の病気でしたが、それから約10年後に同じ症状で緊急搬送となりました。実はこの時ですら搬送された病院では原因も病名も分からなくて、医師は脳卒中等を最初は疑っていました。
2回目の搬送先では一日入院しませんかとなり、その病院では空きのベッドが無くて受け入れてくれる病院へ転送となりました。その転送された病院の医師もカルテを見て、症状の原因が全く理解できなかったようです。
意識そのものはハッキリしているのに目が廻り、頭痛等の症状は全く無く、言葉も明瞭となると「良性発作性頭位めまい症」の可能性が最も高いと今では思いますが、2000年から12年経過した時点ですら、脳外科がある病院でも「良性発作性頭位めまい症」の認知度は低いですし、治療の方法も分かっていないようです。
ただ他の可能性もゼロでは無いので、脳卒中やくも膜下出血の検査を受け、血液検査でも異常が無いと診断されたら「良性発作性頭位めまい症」を疑って見るのが良いと思います。「良性発作性頭位めまい症」は生死に関わる病気では無い事が、医師にとっては研究対象外になっている傾向を感じています。
「良性発作性頭位めまい症」を重要視している病院では、頭の角度を変化させる事により治療できる医師の方もおられるようです。ただ身近な病院にそういう医師の方が見つかるかとなると、非常に難しいのが現状では無いでしょうか?
その後、色々と調べておりましたら以下のサイト(英語)に「良性発作性頭位めまい症」について、非常に詳細に記述されている事を発見しました。
「良性発作性頭位めまい症」の治療方法を図で示してくれたり、自分で直す方法なども記述されています。再発した時の為に熟読しておこうと思います。治療は医師による場合も自分で行う場合も基本的に変わらないようです。