親と喧嘩ばかりする?

親と喧嘩ばかり?

介護を始めて毎日親と喧嘩ばかりでした。母の場合は最初に入院があって、その後様々な事情から近くのアパートに住んでもらい、私や私の家族が通って食事・掃除・洗濯など身の回りの世話をする毎日でしたので、ペースが狂うと母自身も危険ですし、私の仕事にも支障がありました。

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私自身にも初めての事でしたので、非常にナーバスになってしまい、夜中に様子を見に出掛けて、照明もそのまま、エアコンもそのままで寝入っていて消して帰ったりで気分も落ち込んだ物でした。

こんな事がいつまで続くのか?と嘆いた日もありました。でも徐々に周囲の様子が分かって来ますと、何処でも誰もが苦労している事が見えるようになりました。

どのような家庭でもそれぞれに苦労し、様々な事情で大変な想いをしている事が分かります。思ったように出来なくてもそれは当然の事として受け止めた方が良いですし、気楽です。

後になって気づいた事ですが、親と喧嘩するぐらいの方が実は親も元気で生き生きしているのです。親が頑固でなくなり喧嘩すらしなくなったら危険信号かもしれません。言うことを聞かない、勝手に何かしてしまうとか、子供の顔を見ると文句を言う位の状態なら元気で先も長いので良かったと考えましょう。

最近は義理の両親も介護を受ける必要がある状態になりつつあるのですが、親に説明しても頑固で言うことを聞かないので、放って置くと言っています。「老いては子に従え」ということわざは親から教わったように記憶していますが、自分の順番になったら素直に聞く親などは滅多にいないものですね。

介護が必要になり、家にずっと居ると着替えをしなくなる傾向があります。普通なら寝る時、起きた時、外出時は全部着替えますが、基本的に同じ服装になってしまいます。特に男性は仕事に行かないと一日家でジャージだから、寝ても起きても同じだという人は元気でも居ます。最近は女性でも一人暮らして、表に出ない日は一日中同じ服装というのも増えているようで、それがそのままだとも言えます。
 
介護度1位なら着替えは出来るだろうと思いますが、出来たとしても本人にはかなり負担になっているというのは事実なようです。体の状態にもよりますが、痛い部分があるとどの部位であっても着替えはちょっとした作業になってしまいます。着替えを強要しようとすると虐待のようになってしまうかもしれません。実は多くの介護施設では寝て起きて着替えという事はしていません。必要に応じて介護の方がベッドの上で着替えを補助しています。
 
起きることが出来ても寝ている時間が長くなるのも介護度が付いた高齢者には多く見られる傾向ですが、苦労してまで何かをする事は無くなると理解してください。ただそのままではどんどん状態が悪くなってしまいますので、定期的にリハビリを受けるようにして貰った方が良いと思います。老人健康福祉施設ショートステイすると他のどの施設よりもしっかりリハビリを受けることが出来ます。体の状態をある程度以上に保つには、普段は家で過ごしながら、時々老人健康福祉施設にショートステイをするのがベストかもしれません。
 
老人健康福祉施設にはリハビリの専門家(作業療法士理学療法士)が一般の病院以上に揃っている所が多いのも特徴です。一般の病院では医療的に治ったら満足に歩けず、自立できなくても退院になってしまいますが、老人健康福祉施設は医学的な深刻度は低くても、動けない高齢者のサポートがしっかり出来ますので、病院に入院している間から介護認定を受け、老人健康福祉施設で自立の為のリハビリを受けると良いと思います。
 
喧嘩出来るぐらい元気な時期から親には自分自身が回復する為にどのように考えれば良いか伝えましょう。くれぐれも強要は逆効果ですし、細かい事には目をつぶって、本質的に必要な事だけさせる程度の覚悟が必要だと思います。