介護度別サービス

介護度別サービスと実態

介護度の判定が出ますと、その度数に応じて様々なサービスが受けられます。この介護度別サービスについて最初勘違いしていた所がありまして、実際にケアマネージャーさんと話しあってみると実際のサービス内容は書類に記載されているものとは違う事が分かります。書類には目安と記載されている場合が多く、あくまでも目安なのです。

horses

介護を受ける本人、そしてその家族ができる限り普通の生活を送れるようにというのが介護保険が目指している目的ですので、サービスを提供する側にも柔軟性があります。介護度が低いので仕事の出張は無理と諦める前にケアマネージャーの方に相談してみてください。

毎月のように出張が数日あった私のスケジュールをケアマネージャーさんに事前に伝える事で、出張の時期は母親をショートステイにして貰うことができました。さすがに個人的な旅行はできなくなりましたが、本当に困った時は利用できる介護ポイントの上限を見極めて「プランを立案」して頂けました。

地域にはいくつかの介護施設がありますが、ベッドはいつも塞がっている事が基本になります。実は普段はショートステイを利用しないけど、年末年始に家族で旅行なのでお願いというような方も非常に多くおられます。こういう場合でも、普段は介護で苦労しているのでお休み下さいとショートステイを入れて頂いている方もおられるようです。

逆に普段の時期であれば、介護施設も比較的に空いておりますので、介護度の中で許される範囲であれば目安よりもサービスを多めに受ける事も可能になる訳です。

以下の表は介護度それぞれでの心身の状態、一般的なケアプランについてと、実際に私の両親がどういう状態だったかを記述しております。表の介護度をクリックすると具体的な事例を読んで頂くことが出来ます。

地域介護の基本にある考え方は、介護を受ける人もその家族も普通の生活が送れるようにするというものですので、家族が介護によって仕事に大きな支障が発生する等という問題があると、一般的にはポイントオーバーな場合でも緊急な事をして受けて頂けなくはありません。

ただし、家族の状況や仕事の内容をケアマネージャーさんにより良く理解して貰うことが大切ですので、しっかりとしたコミュニケーションをケアマネージャーさんや介護施設の方々と取る事が何よりです。

介護度に応じたサービス・詳細は各介護度をクリックしてください
介護度数訪問介護訪問看護デイケア・デイサービスショートステイ 
要支援1 週1日 週0.25日   週1回 月2日

特記事項・ご注意など・具体例

  • 日常生活に必要な運動能力の維持、回復が主な目標になります。
  • 週2回程度のデイサービスやデイケアの利用が基本的なケアプランになります。
  • 父親の場合は週1回程度のデイケアに週2回の家事代行、入浴介助を受けました。
要支援2 週2日 週0.25日   週1回 月2日

特記事項・ご注意など・具体例

  • 要支援2までの段階では認知症等はほとんで無い事が基本ですが、身体的には多少の介助が必要になる方が対象です。
  • 週2回程度のデイサービスやデイケアの利用が基本で要支援1と変わりません。
  • 父親の場合はお風呂とトイレに介護バー、敷き布団からベッドに変え、ベッドの横に介護バーを設置しました。介護バー類は全てレンタルでした。
要介護1 週5日 週1日   週1回 月4日

特記事項・ご注意など・具体例

  • 要介護1というのは要支援から比較するとかなり身体的な状態は落ちている事を意味します。多少認知度が落ちている場合もありますし、身体的には段差などがかなり危険物になっている状態です。
  • 週2回程度のデイサービスやデイケア、月数日のショートステイ、週数回の訪問介護等が標準です。
  • 親の介護が本格的になったと感じたのがこの段階です。母親が病院から戻った段階でベッドを用意しなかったのですが、起きることも出来なくて慌ててベッドを用意し、ベッド横に自立型の介助バーを設置しました。更に部屋の中も歩行器無しでは無理でしたので、歩行器をレンタルしたのがこの時期です。
要介護2 週5日 週1日   週2回 月4日

特記事項・ご注意など・具体例

  • 寝たきりにならないまでも、室内での移動や入浴も一人ではまず無理な状態です。トイレも含め付き添いが必要なので自宅でも訪問介護等のサービスを積極的に利用する時期になります。
  • ほぼ毎日に近い訪問介護、週3回程度のデイサービス、月数日強のショートステイなどが基本ですが、家庭・家族環境によってはサービスを増やすことも考慮されます。
  • 母親がこの段階でショートステイ中に転倒し、腰を圧迫骨折してしまいました。身体的にも意識的に不安定な状態が更に進んでいる状態です。周囲が十分に注意してあげなくてはならない時期だと言えます。
要介護3 週7.5日 週1日   週2回 月7日

特記事項・ご注意など・具体例

  • 自立した生活が出来ない状態になっている状況です。寝たきりに近く、全てに介助が必要です。
  • 訪問介護も1日2回程度、デイサービスが週に数回、ショートステイも家庭の状況によっては月の半分程度を受け入れて貰えるようです。
  • 要介護2の段階でショートステイ先が転倒して圧迫骨折してしまった母親は全く動けなくなり、骨折が完治するまでそのショートステイ先に滞在しました。時を同じくして、申し込んでいた特別養護老人ホームから入所の打診がありまして、入所したのがこの段階でした。
要介護4 週8.5日 週2日   週3回 月7日

特記事項・ご注意など・具体例

  • この段階では普通の生活は出来ない状態です。寝たきりで、全面介助の生活になっています。
  • 一日数回の訪問介護、デイサービスが週3日程度、ショートステイも月の半分以上になります。
  • 誰かが専任で定期的に見守る必要がありますので、家族の負担も大きくなります。この段階では両親ともに施設に入っていましたので、自分の仕事は施設から頼まれた物を用意する程度でしたが、徐々にこの介護度になるのでは無く、事故や病気で突然になってしまう物です。
要介護5 週13日 週2日   月7日

特記事項・ご注意など・具体例

  • 寝たきりで、精神面も生命的にもかなり悪くなっている状態です
  • 一日数回以上の訪問介護、かなり長期のショートステイを利用できます。デイサービスやデイケアは本人にとって負担が大きいと考えられます。
  • 父親の場合、この状態になった時点で末期的な病気が発見されました。年始早々に具合が悪くなり緊急入院し、半月の入院を経て、グループホームに戻りました。数ヶ月前までのような気力も無くなり、ホームでも寝たきりになってしまった訳です。